2010年 油脂産業技術部会セミナー
−油脂の美味しさとは?−
プログラム(演題と講師)
1.味覚センサによる「油脂の風味」及び「油脂が味に与える影響」の評価
(10:10〜11:00)
株式会社インテリジェント・センサー・テクノロジー 池崎 秀和氏
味覚センサは、基本味はもとより、コクやキレも数値化している。油脂風味の評価、及
び油脂による呈味改善効果、特に「コク」への影響を述べる。味を視覚化することで強
力な営業ツールとなり、この活用例を述べる。
2.食べ物のおいしさに寄与する脂肪の役割 (11:00〜11:50)
日本獣医生命科学大学 西村 敏英氏
豚骨ラーメン、霜降り牛肉、アイスクリーム等の食べ物では、おいしさに脂肪が大きく
寄与している。それぞれにおいて、脂肪のおいしさへの寄与は、必ずしも同じではない。
本講演では、食べ物のおいしさに寄与する脂肪の役割に関して、話題提供をいたします。
3.哺乳類の味覚と脂質のおいしさについて (13:00〜13:50)
東京海洋大学海洋科学部 潮 秀樹氏
脂質には味がないとされていたが、最近になって脂質そのものや脂質由来の成分が哺乳
類の味覚に作用することが明らかになってきた。本講演では、脂質が哺乳類の味覚に及
ぼす影響について最近の話題を交えて解説する。
4.油脂の食品に与える味について〜アラキドン酸の食品の味に与える影響〜
(13:50〜14:40)
株式会社J-オイルミルズ 油脂研究所 油脂基盤技術研究所 山田 祐三氏
油脂の機能として食品にコク味を付与し、おいしくする機能があることが知られている。
我々は脂肪酸のひとつであるアラキドン酸が食品のコク味を向上させることを見出した。
本講演ではアラキドンン酸を含む油脂の食品の味への影響についてご紹介する。
5.植物油の美味しさ評価 (15:00〜15:50)
日清オイリオグループ株式会社 中央研究所 青山 敏明氏
油脂の「味」や「美味しさ」については、曖昧な説明しかできないが、一方で油調理する
ことで食品が美味しくなることは周知の事実である。本講演では匂いや触感を数値化する
ことでの油脂の「味」や「おいしさ」について概説する。
6.固体脂の美味しさについて (15:50〜16:40)
不二製油株式会社 研究本部 フードサイエンス研究所 有島 俊治氏
食品中の油脂は、液体状態だけでなく、結晶状態、あるいは両者が混在した状態で広く
存在し、食品の機能や風味の発現に寄与している。本講演では、食品中の固体脂と美味
しさの関係について考えてみたい。
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