2011年 油脂産業技術部会セミナー
−油脂産業の未来−
日 時 平成23年6月17日(金)10:00〜17:00 (懇親会〜19:00)
会 場 油脂工業会館 9階会議室 (東京都中央区日本橋3-13-11)
【交通】東京駅より徒歩10分,東京メトロ日本橋駅(銀座線B1出口,東西線D3出口)
より徒歩5分,都営浅草線日本橋駅(A1出口)より徒歩5分。
会場地図はホームページ http://www.yushikaikan.or.jp
主 催 社団法人 日本油化学会
本年度は「油脂産業の未来」をコンセプトとし,これからの活用が期待される新規油脂
資源に関するテーマと,油脂産業を取り巻く環境として重要なコミュニケーション・表示
に関するテーマでセミナーを企画いたしました。今回,油脂産業技術部会としては初の試
みとして,セミナー後に懇親会を予定しております。懇親会にはご講演いただいた先生方
をお招きし,より深い情報交流に役立てていただきたいと思います。皆様の参加をお待ち
しています。
プログラム(演題と講師)
○開講 10:00
1.安定同位体比による食品の原料・産地判別の可能性 10:10〜11:00
(独) 食品総合研究所 鈴木 彌生子 氏
安定同位体比は,生育環境を反映するため,原料・産地判別の分析手法として期待され
ている。
オリーブオイルなどの食品への応用例や,脂肪酸といった分子レベルの安定同位体比な
ど,安定同位体比分析の可能性を示す。
2.消費者とのコミュニケーション −科学・技術のリスクの伝え方− 11:05〜11:55
NPO法人 くらしとバイオプラザ21 佐々 義子 氏
日本は安全な食料が安定供給される環境にあるのに,市民のリスクゼロ願望が高まって
いる。科学・技術の情報だけでなく,リスクの考え方が伝わるような,消費者とのコミ
ュニケーションについて考える。
3.トランス脂肪酸に係わる近年の動きと疑問 13:00〜13:50
東京海洋大学 後藤 直宏 氏
日本におけるトランス脂肪酸表示の動きが加速している今日,その歩みを見ると多くの
疑問を感じる。そこで本講演では,海外の動きと国内の動きを対比させながら,疑問点
を述べる。
4.酵母Lipomycesによる油脂生産 13:55〜14:45
山梨大学 長沼 孝文 氏
Lipomycesは油脂生産を特徴とする。生産は培地組成や培養条件で異なるが,これら環境
要因の影響の詳細および作用機作解明を行った。この結果を元に,木質系バイオマスか
らの効率的油脂生産を検討している。
5.水産脂質の健康栄養効果とその応用 15:00〜15:50
女子栄養大学 鈴木 平光 氏
DHA・EPAの日本人における有効性については十分な知見が得られていない。本講
では,演者らが実施したヒト摂取試験の成果を中心に解説するとともに,今後のDHA
・EPA含有食品の開発について述べる。
6.藻類の油脂生産とその利用 15:55〜16:45
筑波大学 渡邉 信 氏
再生可能でカーボンニュートラルなエネルギー資源として注目されている植物の中で,
藻類のha当たりの年間油脂生産量は47〜140トンと見積もられており,陸上油脂植物の油
脂生産量0.2〜6トンと比較すると,藻類の油脂生産能力は極めて高い。本講演では藻類
の有する高い油脂産生能力をどのようにしてひきだして産業に利用するか,その展望に
ついて述べる。
○懇親会 17:00(〜19:00)
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