若手の会では、毎年、若手研究者・技術者の勉強会として、1泊2日で若手の会Summer Schoolを開催しています。話題の研究に焦点を当て、専門の講師の方々に講演していただいています。気軽な雰囲気の中で若手同士のコミュニケーションがはかれる貴重な場です。
 今回は【人と環境にやさしいマテリアル】をキーワードに、最先端で活躍されている講師の先生方に講演して頂きます。

2007年度サマースクール開催決定!!

主題 人と環境にやさしいマテリアル
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会
日時 平成19年8月2日(木)、3日(金)
会場 あいち健康プラザ
 (〒470-2101 愛知県知多郡東浦町大字森岡字源吾山1-1 TEL0562-82-0211)
  [交通]JR大府駅西口より知多バスにて12分
募集定員 80名(定員になり次第締め切らせて頂きます)
申込締切 7月23日(月)
申込先および参加費 申込用紙をご覧ください

スケジュール詳細および申込用紙ダウンロード: word形式  pdf形式

申込用紙(フィールド入力タイプ)ダウンロード:

 同時に今回のサマースクールでは、一般発表の時間を設けました。申込締切は7月6日です。最新の研究成果だけでなく,各企業の得意な技術や新商品をどんどんご紹介ください。また,学生による研究室紹介も大歓迎です。発表時間は15分程度(質疑応答を含む)です。詳しくは申込用紙をご覧ください。

***スケジュール

1日 8月2日(木)
12:00〜12:30   参加登録

12:30〜12:40 開会挨拶

12:40〜13:30 特定保健用食品 サントリー『黒烏龍茶』の開発
サントリー()  中井 正晃
 現代人の脂肪の摂り過ぎが問題視されている中,ウーロン茶特有の成分であるウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)に脂肪の吸収を抑える効果を発見し,特定保健用食品としての開発に成功した。今回,その経緯について紹介したい。

13:40〜14:30 『大豆ペプチドとβ-コングリシニン』 
不二製油()  馬場 俊充
 近年,健康への関心が高まる中,日本の伝統食材である大豆が注目されています。本題では,大豆の蛋白質から生まれた健康機能素材として,「大豆ペプチド」と「β-コングリシニン」について新しい知見を交えご紹介致します。

14:40〜15:30 自動車用プラスチック材料の開発 −ポリマー系ナノコンポジットとバイオプラスチックを例にして−
豊田中央研究所  臼杵 有光氏
 自動車用材料には軽量,高剛性,高耐熱性などが要求される。その課題解決のためにポリマー中に粘土をナノメートルレベルで分散させたハイブリッド材料を種々創製し,材料を開発してきた。近年は環境重視の材料開発が主体であり,植物由来のポリマーも開発している。たとえばポリ乳酸がその一例であるが,耐熱性,耐衝撃性が不足している。そのため粘土やゴム成分を添加することにより改良を行なってきた。その研究の一端を紹介する。

15:40〜16:20  一般発表

18:00〜20:00  懇親会

 

第2日 8月3日(金)
7:30〜 8:30 朝食

9:00〜 9:50 『バイオリズムに学ぶマテリアル創製自己組織化を本質から考え直す
慶應義塾大理工  朝倉 浩一
 時間周期的・空間周期的バイオリズムが発生するメカニズムを,自己組織化という概念に基づいて理解すると,マテリアル創製の様々な場面で要求される「空間周期構造」が,容易に形成可能となります。

10:00〜10:50 『光合成原料を溶媒とする分子集合体の形成制御とその応用』
弘前大院理工  鷺坂 将伸氏
 光合成原料の「水」と「二酸化炭素」を複合した系の分子集合体は,環境調和型機能性溶媒として様々な化学工業の分野から注目を浴びている。本発表では,それら分子集合体の形成挙動や応用について触れる。

11:00〜11:50 『二酸化炭素由来生分解性ポリマーの合成触媒の開発と構造制御』 
東京理科大工  杉本  
 生分解性脂肪族ポリカルボナートの合成法の一つである二酸化炭素とエポキシドの交互共重合のための触媒開発を概説する。また機能向上へのアプローチとしてポリマー構造の制御を紹介する。

12:00〜12:30 閉会挨拶,記念撮影



多数の方のご参加をお待ちしております。


 

 

***過去のサマースクール***

2006年度
主題 食品・化粧品研究の最前線
主催 日本油化学会若手の会
協賛 日本化学会 日時 平成18年8月1日(火)、2日(水)
会場 あいち健康プラザ
***講演内容

1日 8月1日(
12:40〜13:30 生体に倣ったポリマーバイオマテリアル』 
東京医科歯科大  岩崎 泰彦氏
 我々の知る最も理想的な生体機能界面(バイオインターフェイス)は,健全な細胞膜表面により提供されると考えられる。生体膜の構造や機能に倣ったポリマーバイオマテリアルの設計とその機能について紹介する。

13:40〜15:30 『予期せぬ出来事』
太陽化学()  川合 昭房氏
 科学に携わる者はたとえ些細なことであれ,自分が初めて見つけた事象には興奮し,自信を持つ瞬間でもある。一方で数知れない失敗の歴史でもある開発を進める皆さんに,私の失敗を話し,今後の参考にしていただきたい。

15:40〜16:30 『リオトロピック液晶を応用した化粧品製剤技術』
花王()  鈴木 敏幸氏
 両親媒性分子の高次会合体である液晶を応用することにより,乳化・可溶化能が著しく向上し,微細な乳化粒子やゲルを生成させることができる。また皮膚保湿,洗浄,高持続など化粧品性能の発揮にも液晶が寄与する。これらの機構について解説を行う。

16:40〜17:20  一般発表

18:00〜20:00  懇親会

2日 8月2日(

9:00〜 9:50 『特保健康オイルの開発』 
日清オイリオグループ()  青山 敏明氏
 中鎖脂肪酸は肝臓に直接運ばれて,素早く代謝されることが知られている。本公演では中鎖脂肪酸を含んだ健康オイルを開発するにあたり,人試験のデータを紹介すると同時に特保取得に至った経緯も含め概説する。

10:00〜10:50 『アミノ酸と栄養〜その効果と可能性』 
味の素()  岡本  
 身近な言葉となった「アミノ酸」。しかし,我々の体にとってどのような効果があるのかはまだまだ理解されていない。そこで今回は,アミノ酸の体に対する役割をご紹介し,弊社における食品への応用例をご紹介する。

11:00〜11:50 『ナノ粒子の健康影響とその防御に向けて』 
東京理科大  武田  
 自動車排ガス中の微小粒子は母マウスから胎仔に移行し,胎仔の脳血管や精巣血管を通り抜けること,その粒子は出生後も仔の特定の細胞の特定のオルガネラに蓄積された状態で残り,影響を及ぼすことを明らかにした。



2005年度
主題 マテリアルサイエンスとバイオサイエンスの融合
主催 日本油化学会若手の会
日時 平成17年8月1日(月)、2日(火)
会場 花王株式会社霞ヶ浦研究所

***講演内容***
1.糖型バイオサーファクタントの特異な界面物性とその機能利用
 井村知弘氏(産業総合技術研究所)
2.無細胞系ナノバイオテクノロジーによる新規タンパク質分子創製技術
 中野秀雄氏(名古屋大学大学院)
3.脂質ならびに皮膚角質層の構造
 坂 貞徳氏(日本メナード株式会社)
4.一般発表
5.深海熱水噴出孔の物理化学
 出口 茂氏(海洋研究開発機構)
6.コンピュータ?が新薬を作る、マテリアルを作る
 沢田宗孝氏(富士通株式会社)
7.超微粒子制御による日焼け止め化粧品の機能性向上
 猪股幸雄氏(花王株式会社)
8.記念撮影

2004年度サマースクール

主題 ナノテクノロジー、マイクロアナリシスと油化学〜小さなことからコツコツと〜
主催 日本油化学会若手の会
日時 平成16年8月3日(火)、4日(水)
会場 あいち健康プラザ プラザホール
***講演内容***
1.ミジンコ1匹中の脂質の高感度分析法の開発とその応用
 石田康行氏(名古屋大大学院工学研究科)
2.超臨界流体を利用した新しいリポソーム調製技術
 井村知弘氏(産業総合技術研究所環境調和技術研究部門)
3.マイクロチップ集積化化学システム
     〜次世代の分析・合成ツール開発に向けて
 久本秀明氏(兵庫県立大大学院物質理学研究科)
4.学生による研究発表・研究室紹介
5.液体超薄膜のナノトライボロジー特性
 山田真爾氏(花王(株)構造解析センター)
6.食べるナノテクノロジー
     〜食品の界面制御技術によるアプローチ
 南部宏暢氏(太陽化学(株))
7.マイクロエマルションの現象論
 好村滋行氏(東京都立大大学院理学研究科)


2003年度サマースクール

主題 食品・脂質科学におけるブレークスルー
日時 平成15年7月29日(火)、30(水)
場所 あいち健康プラザ プラザホール
講演内容
(1日目)
1.微細凹凸形成型サンスクリーン剤の開発
 黒田章裕氏(カネボウ(株)化粧品研究所)
2.イオン性両親媒性高分子の特異な界面活性と自己組織化挙動
 松岡秀樹氏(京都大工学部)
3.大豆レシチンの機能性とその利用
 園 良治氏(ツルーレシチン工業(株)レシチン事業部)
4.学生による研究発表・研究室紹介
(2日目)
5.食品分野での乳化〜スーパーエマルション
 尾崎伸次氏(太陽化学)
6.セメント・コンクリート分野における界面活性剤
 高橋智雄氏(竹本油脂(株))
7.化粧品の剤型コントロール
 〜多成分系ノニオン界面活性剤水溶液の構造とレオロジー
 山崎律子氏(花王(株))
8.記念撮影

2002年度サマースクール

主題 食品・脂質科学におけるブレークスルー
協賛 東海化学工業会 日本栄養・食糧学会 色材協会
日時 平成14年7月30日(木)、31(金)
場所 あいち健康プラザ プラザホール
講演内容
(1日目)
1.リン脂質ポリマーの開発と化粧品素材への応用
 島田邦男氏(日本油脂(株))
2.新しいSOD活性測定法の開発と機能性食品開発への応用
 受田裕之氏(高知大)
3.食品とMRI
 吉田 充氏(食品総合研)
4.学生発表
 a)脂肪酸-LDH複合体の合成と機能材料への応用
  伊藤敏雄氏(名古屋大院)
 b)ハイブリッド界面活性剤の合成と物性
  宮澤晴彦氏(東京理科大院)
 c)研究室紹介
  中原佳夫氏(大阪大院)
 d)研究室紹介
  西川政吾氏(名古屋大院)
(2日目)
5.エコナのその後
 森 建太氏(花王(株))
6.糖脂質型バイオサーファクタントの新展開
 北本 大氏(産業総合研)
7.大豆ペプチドの健康効果
 高松清治氏(不二製油(株))
8.記念撮影